【独自】「創造主」名乗る占い師の信者を自殺させた罪問われる初公判

大阪府河内長野市で衝撃的な事件が発生した。自称「創造主」でカルト集団「神の国」を構成していた占い師、浜田淑恵被告(63)が初公判に出廷し、信者二人の自殺をそそのかし、さらに8000万円以上を不正に奪った罪に問われている。この驚愕の事件の背後には、信者に対する巧妙な操縦と冷酷な精神的虐待が横たわっていた。

浜田被告は、「神の国」という名のカルト集団を形成し、信者であった寺本浩平さん(享年66)と米田一郎さん(享年51)を強引に自殺へと追い込んだ。法廷で浜田被告は、「私の体は宇宙システムにジャックされている」「自分が死ななければならなかった」と言い放ったが、それはまさに衝撃の発言だった。

本事件は5年前に起きた。信者である滝谷奈織元被告(59)によると、浜田被告は恋人の精神状態が悪化した際、信者らに「彼女を元に戻すために自分は死ぬ」と宣言。続けて、「共に自殺しよう」と唆した。結果、彼女は信者たちを連れ、和歌山の海岸へ向かい、無情にも自殺を手助けしたという。

浜田被告は自らの手を縛らず、信者に手を結ばせるという冷酷な指示を出し、その場から離れたとされる。これにより、二人の男性は命を失った。法廷では、事故の様子や浜田被告が「神のため」と称して指示を出した経緯が明らかにされ、他の証言者からも彼女が要所で嘲笑していたという衝撃的な証言が飛び出た。

被告の行為は単なる心理的支配に留まらず、信者から得た金銭や物品を巧妙に奪うものであった。彼女が取り仕切った「神の国」は、信者に親族や知人との縁を切らせ、生活の基盤を脅かしながらも豪華な生活を続けていた。信者の一人が法廷で「浜田被告が二人の死を利用して金を集めていた」と供述したことからも、その冷酷さが伺える。

初公判において、被告の弁護側は「心神喪失」を主張して無罪を訴えたが、これに対して被害者の家族は「これは明らかな殺人であり、真実を語ってほしい」と口を揃えて訴えた。亡くなった寺本さんの長男は「何故父が死ななければならなかったのか」と怒りを露わにしている。

カルト研究の専門家は「浜田被告は、自身を神と称し、計画的に信者を操り、自らの利益を追求していたのではないか」と指摘している。彼女は巧妙に他者を操り、信者を精神的に支配することで自己の欲望を満たしていた可能性が高い。被告が「私は殺人をしていない」と言い放ったその瞬間、法廷内は緊張感に包まれた。

遺族も今なお浜田被告から奪われたものを取り戻す努力を続けており、信者たちが住む元「神の国」の家には、未だに浜田の表札が残り、信者たちが暮らしている実態がある。彼らの行動は、真実の闇へと消えた二人の精神が語る「警告」であり、社会が抱えるカルトの恐怖を象徴するものなのだ。

古くから存在するカルト問題は現代においてもなお脅威であり、専門家は「今の社会では何らかのつまずきが絡むと、カルトに近づくリスクが高まる」と語る。特にSNSの影響が強い現代において、情報の選別が求められる時代である。我々は、警戒の目を忘れずに生きなければならない。カルトに引き込まれるリスクは、我々自身の判断力と意識にかかっているのだ。この事件は、単なる悲劇を越えて、現代社会に潜む危機の象徴とも言えるだろう。