富山市の男性、韓国人女性を名乗る詐欺師に850万円を狙われる!SNS型ロマンス詐欺の新たな被害者が明らかに

富山市では、40代の男性が韓国人女性を名乗る人物によって、信じられない規模の詐欺被害に遭いました。この事件は、SNSを通じて進行するロマンス詐欺の恐ろしい現実を再び浮き彫りにしました。被害者は850万円を超える暗号資産を奪われ、一瞬の信頼が崩れ落ちる瞬間が訪れました。警察は、この類の詐欺に対する警戒を呼びかけています。

事件の発端は、今年の8月にさかのぼります。富山市に住むこの男性は、自身のXアカウントに突然届いたメッセージに目を留めました。そこには韓国人女性を名乗るアカウントが、自らの成功した投資の話を持ちかけてきたのです。この魅力的なメッセージに触発された男性は、次第に相手に対する親近感を抱き始め、LINEでのやり取りが続いていきました。

相手は、不動産や暗号資産で生計を立てていると主張し、「新たに発行された仮想通貨が18%も上がった」と興奮を隠さないメッセージを送ってきます。その都度、男性は「この喜びをシェアしたくなった」と言い、一緒に投資の楽しみを分かち合う感覚を持たされました。この段階で、男性は相手の言葉を信じ、投資に対する興味を持ち始めます。

彼は、その後の指示に従い、暗号資産取引用アプリをインストールし、取引口座を開設しました。そして9月、暗号資産を購入し、指定されたアドレスへ送金。驚くべきことに、最初に見返りとして口座に入金が確認されました。男性は、これが正規の投資であると完全に信じ込んでしまったのです。

その結果、10回にわたって暗号資産を購入し続け、合計で850万4240円という多額の金を送金しました。しかし、恐ろしい騙しの手口が明らかになるのは、その後のことでした。10月28日、彼のアカウントに「資産が異常な取引として凍結された」との警告が届き、さらに「違法なマネーロンダリングへの関与を確認するために報奨金が必要だ」といった内容が続きました。この瞬間、男性は何かがおかしいと感じ、急いで警察に相談し、詐欺であることが判明したのです。

ロマンス詐欺の背後には巧妙な策略が隠れています。警察によると、詐欺師は恋愛感情や親近感を武器にし、SNSやマッチングアプリでのやり取りを通じて信頼関係を構築します。そして、一度も対面したことのない相手からお金の話や投資を持ちかけられたら、必ず疑いを抱くべきだと強く警告しています。特に、暗号資産を利用した詐欺は急増しており、今後も注意が必要です。

富山市のこの事件は、私たちに重要な教訓を与えます。SNSでの親しい関係が築かれても、相手については慎重に考え、決して安易にお金を送らないことが肝要です。警察は、地域住民に対して情報の共有を促し、共に注意を払うことを呼びかけています。詐欺被害を未然に防ぐためには、地域全体での意識向上が求められています。信頼を築くのは容易でも、それを壊すのは一瞬の出来事です。この経験が広まり、多くの人々が被害を避けられることを願っています。