
杉本知事は、前日3日、議会に辞職届を提出。その後、議会において、辞職を決定するための議論が行われた。議長の宮本俊氏は、起立全員で同意を示し、杉本知事の退職を許可した。知事は「福井県の未来に向けて様々な課題が残っていることを心から祈念申し上げます」と語りながらも、「県民の皆様に大変なご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます」と続けた。
今回の辞職は、県政において前代未聞の事態であり、福井県内外のメディアはもちろん、SNSでもこのニュースは瞬時に拡散された。杉本知事が送信したとされるセクハラ的テキストメッセージの内容が問題視され、特別調査委員会が設けられていた。この調査結果を受けて、知事は自らの進退を決めざるを得なかったのだ。
特に、男性県議の一人は「こうした問題が県内で発生することは非常に残念だ。しかし、彼自身がそれを認め、辞める決断をしたことは賢明かもしれない」とコメント。一方で、県民からは「信頼していただけに、非常にショックだ」との声も寄せられた。次期知事選挙への影響についても、県民から不安の声が上がる中、杉本知事は「次期知事選については考えていない」と明確に否定した。
辞職後の記者会見では、「当然、謝罪しなければならない」としつつも、「相手の考えや調査委員会の判断を見極める必要がある」とも述べ、謝罪の具体的なタイミングについては触れなかった。知事としての職務を離れた後、杉本氏は「海外旅行に行きたい」と茶目っ気を見せつつも、長い間福井を離れるプレッシャーがあったことを明かした。
福井県民からは様々な意見が寄せられている。「大きな政策が進行中である中、今後が心配」「彼は真剣に県民のことを考えていたのではないか」と思念する人々がいる一方で、「新幹線のルートやアリーナの建設など、今後に影響が大きいから心配だ」との声も響いた。杉本知事の辞職は、福井県が重要な転機を迎えることを意味しているのか、県民の未来に暗い影を落とすのか、それとも新たなリーダーシップが生まれる契機となるのか—これからの動向が注視される。
午後1時半、杉本知事は職員の見送りもなく静かに県庁を後にした。その背中に今後の福井県政の行方が託されたかのようだ。県民の動揺や不安、期待が交差する中、新たな知事の選任が求められる。福井県はこれからの未来をどう切り開いていくのか—注目が集まる瞬間が続く。