警察の発表によれば、松山市での8件を筆頭に、東温市で4件、さらに伊予市と松前町でそれぞれ1件ずつ確認されており、犯人たちはNTTの名をかたって電話をかけるなど、巧妙に偽情報を用いています。また、中には日本郵便や総合通信局を装ったケースもあり、詐欺師たちの戦略は多様化しています。特に、多くの電話が自動音声ガイダンスを使用し、さらには国際電話の番号からの発信ケースが6件あったことが確認されており、そのすべてが「ニセ警官」につながるものと分析されています。
これらの電話は、「電話が使えなくなる」、「料金が未払い」という言い訳から始まり、最後には警察官を装った犯罪者から、自身が不正に関与しているとのでっち上げに基づく要求がなされます。被害者は、資金調査を口実に、現金振り込みなどの金銭的要求を受け、詐欺に巻き込まれてしまうのです。警察関係者は「この手口は非常に危険であり、市民は注意を怠らないように」と強く警告しています。
愛媛県警察は、特別詐欺被害アラートを4日から11日まで発令しており、この警告を受けた市民は厳重な注意を払う必要があります。無条件に金銭の話が持ち出された場合は、その相手が本物の警察官であっても疑いを持ち、必ず所属や名前を確認してください。一旦電話を切って、伝えられた警察署に連絡を取り、真偽を確かめることが求められます。
詐欺の被害が急増する今、この緊急事態において、全ての市民が情報を持ち寄り、連携を図ることが肝要です。家庭内や友人同士の会話においても、警戒心を持ってこの問題を話し合い、しっかりとした対策を講じることが重要です。犯罪者たちの狙いは、変わりやすい社会情勢や市民の不安を利用することであり、その巧妙な手法に遭わないためには、より一層の情報共有や警戒が求められています。
この特殊詐欺は、決して他人事ではありません。一見無害に感じる電話の向こう側には、巧妙に計画され、待ち構える犯罪者が隠れているかもしれません。愛媛県民全体がこの緊急事態を真剣に受け止め、互いに助け合い、警戒していくことが不可欠です。詐欺はいつ誰にでも起こりうる犯罪です。一刻も早く、その危険を認識し、声を上げていく必要があります。
